一種の狂気






俺は夜中にユウの部屋へ忍び込む。
目的なんかたった一つで。
ユウは拒みながらも、なんだかんだ言って受け入れてくれる。

逃げないように腕を縛って、綺麗な身体に手を這わせる。
嫌がる口を俺の其れで塞いで、暴れる足の指をねっとり触る。
そしたらもうおしまい。
ユウの理性は俺の手の中。

数え切れない程欲を弾けさせ、何度も何度も突き上げる。
それこそ、気を失うくらい組み敷いて、噛み付くようなキスを与える。


その瞬間が一番クる。


俺の中の性欲とか、支配欲が一気に満たされて、繋がっている時以上の快感が駆け巡る。
(ぞくぞくする…)
自然に笑みを零しながら、ユウと一緒に眠りに付いた。









隣で眠るラビを起こさないようにゆっくりとベットから降りる。
昨夜の情事が分かるような服の散乱の仕方が目に入った。
俺は、自分の口の端が自然に上がるのが分かった。

二人分の服を全て拾い上げ、ラビに気付かれない様な所に隠すと、またベットに潜る。
起きた時のラビの反応を想像しながら、もう一度眠りについた。



絡み付いて離さないのはどちらの方か




 


性悪的10題 4:束縛
2007.1.16

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